リーニューアル住宅とは?
今は、もう作っていないのですが、市場には、でてるかな?URのリニューアル住宅とはなんぞや?
昭和40~50年代前半に建てられた団地を対象に内装・設備等を一新している住宅です。
リニューアルには
リニューアルⅠ
リニューアルⅡ
リニューアルⅢ
があります。その違いは?
リニューアルⅠ
リニューアルの中でも一番グレードが良いとされています。
床をフローリング・バリアフリー 建具(扉等)・設備機器を現代のニーズに合わせたものに変更。
例えば、洗面器⇒洗面化粧台・玄関チャイム⇒インターホン 電話回線を2回線まで使用できる
等 Ⅱ.Ⅲとの一番の違いは、間取り(間仕切り)の変更です。
例えば既存3DKを2LDKに変更してある事です。
リニューアルⅡ
床をフローリング・バリアフリー 建具・設備機器を現代のニーズに合わせたものに変更。
間取り変更 和室を洋室に変更等
リニューアルⅢ
床をフローリング・バリアフリー〔一部) 建具・設備機器を現代のニーズに合わせたものに変更。
改修前住宅とぱっと見あんまり変わりません。
幕天井とは?
全部に共通して、天井は幕天井です。(リニューアルⅢは一部)
幕天井とは、UR独特の工法で天井部を樹脂製(ゴム製?)の幕で覆います。 施工法は、まず部屋の中を大きなドライヤーのようなもので暖め(40度以上)幕を熱で伸ばしながら張るという特殊な工法です。
幕天井のメリット
上階からの水漏れの場合幕天井の設置してある部屋は、幕に水がたまり水漏れを 防げる。
本当に幕がボヨ~ンと膨らみます。(まるで水風船のようです)
デメリット
幕なので熱、とがった物の衝撃に弱い。 パンパンに張っていますので鋭利なものに弱いです。 すぐに切れてしまいます。 といっても一気にパーンとはいきませんが!
リニューアルの実際は?
リニューアルと言っても所詮内装を変えただけです。 駆体は変わっていません(床・壁の厚み150mmくらい。現在の住宅は200mmはあります。) 振動・音などは響きます。
リニューアルしていない住宅よりはましですけれど。過剰な期待は禁物です。
リニューアル住宅改良内容一覧
リニューアル改良内容 | リニューアルⅠ | リニューアルⅡ | リニューアルⅢ | |
部位 | 改良項目 | |||
居室 | 和室の洋室化 | ◎ | ◎ | ◎ (一居室のみ洋室化) |
床段差の解消 | ◎ | ◎ | ◎ (一部のみ) |
|
床:フローリング | ◎ | ◎ | ◎ | |
壁:ビニールクロス | ◎ | ◎ | ◎ | |
家具転倒防止取付用 幅広付鴨居の設置 |
◎ | ◎ | ― | |
一階床の断熱性能の向上 | ◎ | ◎ | ― | |
天井:幕天井 | ◎ | ◎ | ◎ (一居室のみ) |
|
木製建具の取替 | ◎ | ◎ | ― | |
外部サッシのアルミ化 | ◎ | ◎ | ◎ | |
玄関 | ドアノブをレバーハンドル化 | ◎ | ◎ | ◎ |
台所廻り | キッチンシステム(流し台、 コンロ台、吊戸棚、シングル レバー混合水栓、 レンジフード型給湯器) |
● | ● | ● |
台所大型機器用 コンセント |
◎ | ― | ― | |
浴室廻り | 大型浴槽(追焚装置、シャワー セット、自動お湯張り機能、 リモコンスイッチ付) |
● | ● | ● |
手すり | ◎ | ◎ | ― | |
出入り口:アルミ製扉 | ◎ | ◎ | ◎ | |
洗面所廻り | 洗面化粧台 ( シングルレバー混合水栓 ) |
● | ● | ● |
洗濯機防水パン | ● | ● 洗濯機小型防水パン |
● 洗濯機小型防水パン |
|
便所廻り | 床段差の解消 | ◎ | ◎ | ― |
大型洋風便器に取替え | ● | 洋風便器に取替え | ― | |
コンセントを設置 | ● | ● | ● | |
電気機器 情報化対応 |
過電流警報装置付分電盤 | ◎ | ― | ― |
電気容量 | 40A | 40A | 40A | |
エアコン用インサート・ コンセント |
● | ● | ● | |
エアコン用スリーブ | ● | ● | ● | |
電話回線 | 2回線 | 1回線 | 1回線 | |
テレビ・電話端子 | 各室1箇所 | 各住居1箇所 | 各住居 テレビ端子1箇所 |
|
インターホンの設置 | ◎ | ◎ | ◎ | |
スイッチの大型化 | ◎ | ● | ― | |
配管・配線の隠蔽化 | ◎ | 露出 | 露出 |
※設備等は、住宅により設置されない場合や再利用されている場合、
数量・タイプ・形式などが異なる場合があります
ホンネとポイント
洗濯機置き場(洗濯パン)が無い住宅がリニューアルⅠ・Ⅱ・Ⅲに関わらずあります。あると無いとでは、大違いです。
確認しましょう。洗濯機排水の水漏れが多いです。洗濯パンが無い事が大きな理由です。
では、どうやって排水するの?大体の住宅が洗濯排水のホースを浴室まで延長して排水します。
シッカリ固定しないと外れます。元々は、なかった設備なのでちょっと無理があります。
リニューアル住宅は古い団地です。古い団地には高齢者が多いです。また、工場が近いと外国人労働者も多いです。
ガスコンロの幅と奥行き(リニューアル住宅の場合)
内覧の時に皆さんカーテン・家具等の寸法は測るのですが、忘れがちなのがガスコンロの寸法です。
ガス台の横幅は、600mmです。 59.5mmくらいのガスコンロが置くことが出来ます。
しかし、皆さん奥行きを計る事を忘れる方多いです。
コンロ台の後ろには、ガスコックがありじゃまです。
コンロ台自体は、奥行き 520mmくらいありますが、ガスコックの部分を差し引くと・・
430mmくらいしかありません。
3口のコンロは、置いている人は見かけません。
ただ、ガスコンロの脚は、少し奥に付いているので少し大きめの物も置けます。
その場合、少しコンロが前に出てきますけれど・・・。
板など引いて大きなコンロは、置かないで下さい。
前に出すぎて、ぶっかって鍋がひっくり返ったら大変危険です。
ただでも狭いキッチンなのですから。
設置できるガスコンロの大きさ(リーニューアル住宅)
・横幅 95.5mm くらい
・奥行き 430mm くらい
この数値は、参考程度にして下さいね。
それより内覧の時に計り忘れないことですね。
どのくらいですか?なんて言われても大体しかわかりません。施工誤差があるからです。いい加減な事を言って後で、違うじゃない!なんて言われても困りますからね。
突っ張り棒が使えないことも膜天井のデメリットですね。
地震対策も別の方策が必要ですが、壁に穴をあけるのも難しいですし、
天井に突っ張るタイプの自作棚が作れないのはちょっとストレスです。